/effort は「どれくらい考えてから答えるか」を決めるコマンド
/effort は、Claude Code の対話中に打ち込むスラッシュコマンドのひとつです。スラッシュコマンドというのは、チャット欄の先頭に / を打つと出てくる、Claude Code 自体への指示のこと。/help や /clear と同じ仲間だと思ってもらえれば大丈夫です。
その中で /effort が担当しているのは、ざっくり言えば「AIにどれくらい頭を使わせるか」の設定です。effort は英語で「労力」「努力」。名前のとおり、回答を返す前にどれだけ考え込むかの度合いを切り替えます。
料理に例えると
想像してみてください。友達に「今日のごはん何がいい?」と聞かれたとき、答え方には幅がありますよね。
パッと答える
「カレーでいいよ」。3秒で済む。だいたいの場面ではこれで十分だし、何より速い。
じっくり考える
冷蔵庫の中身を確認して、昨日食べたものを思い出して、明日の予定も踏まえて献立を決める。時間はかかるが、失敗しにくい。
AIも同じで、質問によっては「パッと答える」で十分なものと、「じっくり考えないと間違える」ものがあります。/effort はこの二つのモードを手動で切り替えるためのレバーだと考えてください。
なぜわざわざ切り替えるのか
「じゃあ常に全力で考えさせればいいのでは?」と思うかもしれません。正直、自分も最初はそう思っていました。ただ、じっくり考えるモードには二つのコストがあります。
ひとつは時間。考える量が増えればそのぶん返事が遅くなります。「このファイルの3行目のtypoを直して」みたいな作業で何十秒も待たされるのは、体験としてかなりストレスです。
もうひとつはトークン消費。AIが内部で考えた分だけ処理量は増えます。利用プランによっては使用量の上限に関わってくるので、全部の質問を全力で考えさせるのは効率が良くありません。
つまり /effort は、「ここは速度優先」「ここは精度優先」を自分でコントロールするためのスイッチです。車のギアを場面に応じて入れ替えるのに近い感覚だと思ってください。
使い方のイメージ
使い方自体はシンプルで、Claude Code のプロンプト入力欄に /effort と打ち込むだけです。
/effort
スラッシュコマンドは入力途中で候補が出てくるので、/eff くらいまで打てば補完されるはずです。打ち間違えて何も起きない、というときはコマンド名が正しいか確認してみてください。
どんなときに切り替える?
目安として、こんな使い分けが考えられます。
- 軽めでいい場面:変数名のリネーム、コメントの追加、短い関数の生成、READMEの文言修正といった、答えが一本道の作業
- しっかり考えさせたい場面:原因のわからないバグの調査、複数ファイルにまたがる設計変更、既存コードの大きなリファクタリング、「どの設計がいいか」を相談するような判断を伴う作業
特に後者で効いてきます。バグ調査のように「可能性を一つずつ潰していく」タイプの作業は、考える量がそのまま正答率に直結しやすいからです。逆に前者で重いモードを使っても、結果はほとんど変わらないのに待ち時間だけが伸びます。
つまずきやすいポイント
よくある勘違いが、effort を上げれば何でも解決すると思ってしまうこと。考える量が増えても、そもそも必要な情報がプロンプトに含まれていなければ正解には辿り着けません。「どのファイルを見てほしいのか」「何が期待する動作なのか」を具体的に伝えるほうが、effort を上げるより効果が大きい場面はかなり多いです。
もうひとつ、設定を切り替えたことを忘れたまま作業を続けてしまうパターン。重いモードのまま細かい修正を何十回も繰り返すと、「なんか今日やけに遅いな」という状態になります。作業の性質が変わったタイミングで見直す癖をつけておくと快適です。
まず覚えておくこと
/effort は、Claude Code に「速さ」と「深さ」のどちらを優先させるかを自分で決めるためのコマンドです。普段は軽めで回しておいて、難しい問題に当たったときだけギアを上げる——この運用ができるようになると、待ち時間も使用量もずいぶん無駄がなくなります。いきなり細かく使い分けようとせず、まずは「重い作業の前に切り替える」くらいの粒度で試してみるのがおすすめです。
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