「やっていいこと」の線引きを決める設定
Claude Codeを使っていると、ファイルを書き換えようとしたときやコマンドを実行しようとしたときに「これを実行していいですか?」と聞かれます。この「どこまで勝手にやっていいか」の基準をまとめて切り替えるのがパーミッションモードです。
例えるなら、新しく入ったアシスタントに渡す権限の範囲みたいなものです。入社初日なら「何かやる前に必ず一声かけてね」と言いますよね。慣れてきたら「この部屋の中の作業なら勝手に進めていいよ、でも外部への送金は毎回確認して」になる。パーミッションモードはまさにその「一声かけてね」のレベルを、作業の状況に応じて切り替える仕組みです。
なぜモードという形になっているのか
正直なところ、最初は「全部聞いてくれればいいじゃん」と思う人が多いと思います。実際、安全性だけを考えるならそれが正解です。
ただ、実際に使っているとこれがかなり面倒くさい。リファクタリングで20ファイル触るような作業だと、20回くらい「編集していいですか?」が飛んできます。承認ボタンを押すためだけに画面の前に張り付くことになって、せっかくAIに任せた意味が薄れてしまう。
逆に、本番環境につながっているリポジトリで作業するときは、むしろ確認回数を増やしたい。何も書き換えずに調査だけしてほしい場面もあります。
こうした「今は慎重にいきたい」「今はスピード重視でいきたい」という状況の違いを、毎回細かく設定し直すのは現実的ではありません。だから、よくある組み合わせをあらかじめ「モード」としてまとめて、必要なときに切り替えられるようになっています。
どういう場面で切り替えるか
イメージしやすいように、作業のタイプごとに考えてみます。
| 作業の性質 | 欲しい挙動 |
|---|---|
| コードベースを読んで理解したいだけ | 読むのは自由、書き換えは一切させたくない |
| よくわからない変更を試させたい | 一つひとつ確認しながら進めたい |
| 手順が決まっている単純作業 | いちいち確認せず一気に進めてほしい |
同じプロジェクトでも、朝やっている作業と夕方やっている作業で適切な設定は変わります。プロジェクトごとに固定の設定を書いておく方法もありますが、それとは別に「今このセッションはこのモードで」という切り替えができると、実際の作業のテンポに合わせやすくなります。
気をつけたいこと
確認を減らすモードほど便利ですが、その分リスクは上がります。AIが意図を取り違えたまま突っ走ったとき、止めるタイミングがなくなるからです。
よくあるつまずきは「とりあえず全部自動にしてみたら、思っていたのと違うファイルまで書き換えられていた」というパターン。これを防ぐ一番確実な方法は、作業前にGitでコミットしておくことです。何かあっても戻せる状態を作っておけば、多少強気なモードでも精神的に楽になります。
もうひとつ、信頼できないコードやリポジトリを扱うときは確認を緩めないこと。ファイルの中身自体にAIを誘導するような記述が仕込まれている可能性を考えると、見知らぬコードを読ませる場面こそ慎重なモードが向いています。
まずはどうすればいいか
最初は標準の、確認を求めてくる状態のまま使うのをおすすめします。何回か使っていると「この種類の確認、毎回Yesしてるな」というパターンが見えてきます。そこまで来てから、確認を減らす方向に調整すると、どこを緩めると危ないのかが肌感覚でわかった状態で判断できます。
許可の設定は「安全か便利か」の二択ではなく、作業内容に応じて行ったり来たりするもの、と考えておくといい塩梅に落ち着きます。
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