/advisor は「作業の前に相談する」ためのコマンド
Claude Code を使っていると、スラッシュ(/)から始まる特別な命令をいくつか見かけます。/advisor もそのひとつで、名前のとおり「アドバイザー(助言者)」として振る舞ってもらうためのコマンドです。
普段のやりとりだと、こちらが「この機能を作って」と言えば Claude Code はすぐコードを書き始めます。それはそれで速くていいのですが、方針そのものが間違っていた場合、出来上がったコードを丸ごと捨てることになります。/advisor は、その手前で「どう作るのがよさそうか」を一緒に考えてもらう入口だと思ってください。
例え話:引っ越し業者と不動産屋
引っ越しをするとき、業者さんに電話すればトラックを手配して荷物を運んでくれます。でも「そもそもどの街に住むべきか」「今の物件は本当に手狭なのか」を相談したいなら、話す相手は業者さんではなく不動産屋さんですよね。
Claude Code の通常のやりとりが引っ越し業者だとすると、/advisor は不動産屋さんのポジションです。手を動かす前に、条件を整理して選択肢を並べてもらう。荷物を積み始めてから「やっぱり別の街がよかった」と気づくより、ずっと傷が浅くて済みます。
スラッシュコマンドって何だっけ
Claude Code の入力欄で / を打つと、使えるコマンドの一覧が出てきます。これがスラッシュコマンドです。普通の日本語の指示と違って、あらかじめ決まった動作や決まった振る舞いを呼び出すショートカットのようなものだと考えるとわかりやすいと思います。
/advisor もこの仲間で、入力欄に打ち込むだけで呼び出せます。特別なインストールや長い設定文を毎回書く必要がないのが、スラッシュコマンドの気楽なところです。
どんな場面で使うと効くか
個人的に「これは相談したほうがいいな」と思うのは、だいたい次のような場面です。
- 設計の分かれ道に立っていて、どちらを選んでも一応動きそうなとき
- エラーの原因に見当はついているが、直し方が複数思い浮かぶとき
- 既存のコードをどこまで壊していいのか判断がつかないとき
- そもそも自分の要件整理が甘い気がして、言語化できていないとき
逆に「この関数のタイプミスを直して」くらいの話なら、わざわざ相談モードに入る必要はありません。普通に頼んだほうが速いです。
相談するときのコツ
相談相手に丸投げすると、返ってくるのも当たり障りのない一般論になりがちです。これは人間相手でも同じですよね。
「今こういう構成になっていて、こういう制約があって、自分はA案を考えているが不安」——このくらい前提を渡すと、返ってくる助言の解像度が明らかに上がります。制約(納期、既存の技術スタック、チームの人数など)は特に効きます。制約がないと、どんな提案も正解に見えてしまうので。
助言はあくまで助言
ひとつ気をつけたいのは、返ってきた提案を無条件に採用しないことです。Claude Code はあなたのプロジェクトの事情を全部は知りません。社内の政治的な事情や、過去に一度失敗して封印した手法までは読み取れません。
「なるほど、その観点は抜けてた」と拾うところは拾い、「いや、それはうちでは無理」と切るところは切る。最終的な判断はこちらが握っておく、という距離感で使うのが結局いちばん役に立ちます。
最初の一歩
難しく考えず、いま手が止まっている作業について /advisor を打ってみるのが早いです。相談してみて「やっぱり自分の案でいいな」と確信が持てるだけでも、手戻りのリスクはかなり下がります。
このページは役に立ちましたか?