そもそも何をするコマンドなのか
/commit-push-prは、Claude Codeで使われるスラッシュコマンドのひとつで、名前のとおり「コミット → プッシュ → プルリクエスト作成」という、Gitで開発するときに毎回やる一連の流れをまとめて走らせるためのものです。
ここで最初に大事なことを書いておくと、これはClaude Codeに最初から入っている標準コマンドではなく、自分(またはチーム)が定義して使うカスタムスラッシュコマンドという位置づけのものです。コマンド名そのものに魔法があるわけではなく、「この名前で呼んだら、この手順をやってね」という指示書をあらかじめ用意しておく、というのが実体になります。
例え話:よく頼む作業をメモにしておく
職場で後輩に毎回同じことを頼む場面を想像してみてください。「変更をまとめて、サーバーに上げて、レビュー依頼を出しておいて」と毎回口で説明するのは面倒です。そこで一度だけ紙に手順を書いて壁に貼っておき、以降は「あの紙の手順でよろしく」と言うだけにする。/commit-push-prは、まさにこの「壁に貼った手順書」にあたります。
手順書の中身は自分で書けるので、「コミットメッセージは日本語で」「PRの本文には変更点の箇条書きとテスト結果を入れる」といったチーム固有のルールも最初から織り込んでおけます。
コマンドが担当する3ステップ
変更をまとめて記録
リモートに反映
レビュー依頼を出す
ふだん手作業でやるときは、git addしてgit commit -m "..."してgit pushして、ブラウザを開いてPRを作って……という流れになります。地味に手数が多く、しかもコミットメッセージを考えるのが面倒で「fix」みたいな雑な一行になりがちです。
このコマンドを使うと、変更内容をAIが読んだうえでメッセージやPR説明文を書いてくれるので、そのあたりの質が安定しやすいのがうれしいところです。
どう用意するのか
Claude Codeのカスタムスラッシュコマンドは、プロジェクト内やユーザー設定のディレクトリにMarkdownファイルを置くことで作ります。ファイル名がそのままコマンド名になり、中身に書いた文章がそのまま「Claudeへの指示」として実行されます。
たとえばcommit-push-pr.mdというファイルに、こんな調子の指示を書いておくイメージです。
現在の変更内容を確認し、意味のある単位でコミットしてください。 コミットメッセージは変更の意図がわかる日本語で書くこと。 その後、現在のブランチをリモートにプッシュし、 変更点の要約を含むプルリクエストを作成してください。
つまり中身は普通の日本語の指示文で構いません。プログラミング言語を書く必要はなく、「後輩に渡す手順メモ」をそのまま文章にする感覚です。
使うときに気をつけたいこと
便利な反面、コミットとプッシュとPR作成を一気にやってしまうので、意図しない変更まで巻き込む可能性があります。特に手元に実験用のファイルやデバッグ用のコードが残っていると、それごとコミットされてしまうことがあります。実行する前に、どんな変更が残っているかを一度確認する癖をつけておくと安心です。
また、プッシュ先のブランチにも注意が必要です。メインブランチで作業したまま実行してしまうと、レビュー前の変更が直接入ってしまう危険があります。作業用ブランチを切ってから使う、というのが基本の流れになります。
慣れてくると、自分のチームのルールに合わせて指示文を少しずつ育てていくのが楽しくなってきます。「PR本文にはチェックリストを入れる」「関連するIssue番号を拾って書く」など、毎回手で書いていた定型部分を手順書側に移していくと、だんだん手放しで任せられる範囲が広がっていきます。
まず試すなら
いきなり本番のリポジトリで使うより、個人の練習用リポジトリで一度流してみるのがおすすめです。どこまで自動でやってくれて、どこを自分で確認すべきかの感覚がつかめると、実際の開発に持ち込んだときの安心感がまったく違います。
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