自動メモリってなに?
Claude Code の「自動メモリ(Auto memory)」は、Claude Code 自身が「これは覚えておこう」と思ったことを書き留めていくメモのことです。
普段わたしたちがプロジェクトのルールを CLAUDE.md に書いておくのと同じように、Claude 側にも自分用のメモ帳がある、とイメージしてください。人間が書くのが CLAUDE.md、Claude が書くのが自動メモリ。ちょうど対になる存在です。
引き継ぎノートに例えると
新しくアルバイトに入った人が、店長からもらった「業務マニュアル」を読んで仕事を始めるとします。このマニュアルが CLAUDE.md です。店長(=人間)が書いたもので、「レジは17時に締める」といったルールが書いてあります。
一方で、そのアルバイトさんが働きながら「この冷蔵庫、扉が固いから両手で開けたほうがいい」「常連のAさんはいつも同じ注文」といった気づきを自分のノートに書き溜めていくことがありますよね。次のシフトのとき、そのノートを見返せばゼロから思い出さなくて済む。これが自動メモリです。
Claude Code は毎回のセッションが基本的に「まっさら」な状態から始まります。前回どんな苦労をしたか、どのファイルが実は罠だったか、放っておけば毎回忘れてしまう。自動メモリはその「毎回忘れる」問題をやわらげる仕組みです。
どこに保存されるの?
自動メモリは git リポジトリごと に、ホームディレクトリ配下の ~/.claude/projects/ 以下に保存されます。
ここでポイントなのが「リポジトリごと」という単位です。作業しているディレクトリごとではなく、リポジトリ単位。つまり 同じリポジトリの全ワークツリーでメモが共有されます。
ワークツリーというのは、ざっくり言うと同じ git リポジトリを別のフォルダにもう一つ展開したもののことです。「機能Aのブランチ用にフォルダを1つ、バグ修正用にもう1つ」といった使い方をしている人がいますが、そういう場合でも自動メモリは同じものが読まれます。片方の作業で覚えたことが、もう片方でも活きるわけです。
プロジェクトの中には入らない
もう一つ地味に大事なのが、保存先が ~/.claude/ 配下、つまりあなたのホームディレクトリ側だという点です。プロジェクトのフォルダの中にファイルが増えるわけではないので、git の差分を汚したり、うっかりコミットしてしまったりする心配がありません。
MEMORY.md と、セッション開始時の読み込み
自動メモリには MEMORY.md というインデックス(目次のようなファイル)があります。そして この MEMORY.md の冒頭部分が、毎セッションの開始時に読み込まれます。
全部のメモを毎回まるごと読み込むわけではありません。冒頭だけです。これは理にかなっていて、メモが増えれば増えるほど毎回全部読むのはコストになりますし、そのぶん本来の作業に使える余地が減ってしまいます。だから「目次の頭だけ見て、必要そうなら奥まで読みに行く」という形になっているわけです。
図にするとこんな感じです。
~/.claude/projects/<リポジトリごと>/
└── MEMORY.md ← この冒頭が毎セッション読まれる
(そこから必要に応じて詳細メモを参照)
CLAUDE.md との違い
似ているようで役割が違うので、並べて整理しておきます。
| CLAUDE.md | 自動メモリ | |
|---|---|---|
| 書く人 | 人間 | Claude Code 自身 |
| 置き場所 | プロジェクト内など | ~/.claude/projects/ 以下 |
| 単位 | ファイルを置いた場所 | git リポジトリごと(全ワークツリーで共有) |
| 主な中身 | チームのルールや守ってほしい方針 | 作業を通じて学んだこと |
CLAUDE.md は「こう振る舞ってほしい」という指示書、自動メモリは「やってみて分かったこと」の記録。この住み分けを押さえておくと混乱しません。
最初に戸惑いやすいところ
正直、最初は「勝手にメモを書かれるのはちょっと怖いな」と感じる人もいると思います。ただ、書かれる場所はプロジェクトの外(~/.claude/projects/ 配下)ですし、実体はただの Markdown ファイルなので、気になるなら中身を開いて確認できます。
逆に「同じことを毎回説明している気がする」と感じているなら、それは自動メモリがうまく効いていないサインかもしれません。そういうときは MEMORY.md を覗いてみると、Claude が何を覚えていて何を覚えていないのかが見えてきます。
より詳しい仕様は公式ドキュメント(https://code.claude.com/docs/ja/memory)を参照してください。
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