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用語2026年8月14日分類器機械学習評価指標プロンプト設計用語解説

分類器とは?入力を仕分けるAIの役割

分類器って結局なにをするもの?

分類器(classifier)は、名前のとおり「入ってきたものを、あらかじめ決めたグループのどれかに振り分ける仕組み」です。写真を見て「犬」「猫」「それ以外」に分ける、メールを見て「迷惑メール」「普通のメール」に分ける。やっていることはそれだけです。

最初にこの言葉を聞くと、なんだか高度な数学の話に聞こえるんですが、実際の役割はかなり単純で、「入力を1つ受け取って、ラベルを1つ返す」と覚えておけばだいたい合っています。

郵便局の仕分け係にたとえると

郵便局には、届いた荷物を宛先の地域ごとにベルトコンベアで振り分ける工程があります。荷物の中身を細かく評価するわけでも、荷物に感想を述べるわけでもなく、ただ「これは東日本」「これは西日本」と行き先を決めるだけ。分類器のイメージはこれにかなり近いです。

大事なのは、仕分け係があらかじめ用意された仕分け先のリストに沿って動いている点です。分類器も同じで、「犬か猫か」「安全か危険か」といった選択肢が先に決まっていて、その中から選びます。自由に文章を書くわけではありません。

「答えを生成する」のとは何が違う?

AIに何かを頼むとき、大きく分けて2つの返し方があります。この違いを押さえておくと、分類器という言葉が出てきたときに混乱しません。

分類する

決められた選択肢の中から1つ(または複数)を選んで返す。出力の形が最初から決まっているので、後続の処理で扱いやすい。

生成する

自由な文章やコードを作って返す。表現力は高いが、出力の形が毎回変わるので、機械的に処理するには一手間かかる。

「この質問はどのカテゴリ?」と聞いて自由文で長々と説明されても困る場面ってありますよね。そういうときに、出力を選択肢に絞り込む役割を果たすのが分類器です。

どんな種類がある?

分類の仕方は、選択肢の数と選び方で呼び分けられることがあります。

呼び方やること
二値分類2つのうちどちらかを選ぶ迷惑メールか、そうでないか
多クラス分類3つ以上の中から1つ選ぶ問い合わせを「不具合」「機能要望」「その他」に振り分ける
多ラベル分類当てはまるものを複数選ぶ記事に「入門」「設定」の両方のタグを付ける

正解率だけ見ていると足をすくわれる

分類器の性能を語るとき、つい「何%当たったか」だけを見たくなります。でもこれ、落とし穴があります。

たとえば、1000件のうち本当に危険なものが5件しかないデータを考えてみてください。全部「安全」と答えるだけの、何も考えていない分類器でも正解率は99.5%になります。数字だけ見れば優秀ですが、肝心の危険なもの5件を1つも見つけられていません。

そのため実務では、「見逃し(本当は該当するのに見落とした)」「誤検知(該当しないのに引っかけた)」を分けて見ます。どちらを重く見るかは用途しだいです。セキュリティ用途なら見逃しを減らしたいので、多少の誤検知は許容する。逆にユーザーへの通知に使うなら、誤検知が多いと「またか」と無視されるようになるので誤検知を抑えたい。この綱引きは、分類器を使う限りずっとついて回ります。

分類器を分類器らしく使うコツ

言語モデルに分類をやらせる場合、ちょっとした工夫で結果が安定します。

  • 選択肢を明示する — 「A / B / C のいずれかで答えて」と書く。曖昧にすると勝手に新しいカテゴリを作ってきます。
  • 「どれにも当てはまらない」の逃げ道を用意する — これがないと、無理やりどれかに押し込まれます。
  • 出力の形を指定する — ラベルだけを返させると、後の処理で扱いやすくなります。
  • 境界のサンプルを見せる — 迷いやすい例を1〜2個示すと、判断の基準が伝わりやすくなります。

特に2つ目は見落としがちです。カテゴリを網羅したつもりでも、現実のデータには必ず想定外が混ざってきます。「その他」の箱を用意しておくかどうかで、あとの運用の楽さがだいぶ変わります。

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